紀行と奇行の寄稿

どこか行ったり、誰かと会ったら更新していきます。ぼくの紀行録やだれか奇行してる人を記録しては記事を書いていきます。

『パプリカ』はいいゾ

今敏の映画を観ていた。

 

友人から勧められたのと、YouTubeで『パレード』を観たときにこりゃ面白そうと感じ急いで視聴。

youtu.be

 

まずは『パプリカ』を観ました。

www.youtube.com

 

パプリカ/千葉敦子は、時田浩作の発明した夢を共有する装置DCミニを使用するサイコセラピスト。ある日、そのDCミニが研究所から盗まれてしまい、それを悪用して他人の夢に強制介入し、悪夢を見せ精神を崩壊させる事件が発生するようになる。敦子達は犯人の正体・目的、そして終わり無き悪夢から抜け出す方法を探る。(Wikipedia参照)

 

…夢に入るというところはクリストファー・ノーランの『インセプション』を思い浮かべると分かりやすいように感じます。ただ、夢の演出が面白く、人形が動いたり自分が人形になったり、一瞬で自分のいる場所や服装が変わるなどダイナミックに動きながら話が展開されていく。

また、ハリウッドのような力の入った実写版でも、違和感の生じる場面や予算がかかりすぎる場面がアニメのような媒体だと安く、違和感のないように進むことができる。

 

例えば、ロケット打ち上げたり、ビルの崩壊場面とか、人からもう一人の人が生えてくるとか…まぁ、特殊な場面ではアニメが有利な気がします。実写では人が直接映るだけに説得力が発生させやすいように感じます。

 

今作は圧倒的にアニメが向いてる作品ですね。人形がしゃべる場面、粗大ゴミがパレードをなして街を練り歩き、人がオブジェになっていくところも恐らく実写ではできませんからね。

 

それ以外に見どころは人物描写が面白く、主人公は現実世界では千葉敦子という人物だが、夢の世界ではパプリカという人物になるところ。他に人物も現実と夢を行き来しますが、性格も容姿も変わりません。主人公だけが変わる、ココは特に説明されていないが物語をたどって答えが出るような考える要素があって、表現の妙を感じました。

 

ほかにも、人物を描くうえで直接言葉にして見せるのでなく、動きや台詞の端々からピースを集めて考えられるように出来ていて見る途中も退屈する時間が少なくて興味の持続が途切れることはなかったです。

 

そして、絵が面白いですね。『パレード』のPVから分かりますが、煌びやかな絵と奇妙な物どもの行進は見ていて楽しかったです。無目的な行列かは特に意味が語られず「保管要素」としての役割が果たされていました。

 

このように、考える要素が多く、物語や人物も魅力がたくさんあって夢のような時間を過ごせました。いやー、今敏さんが亡くなってるのは悔やまれるな…