紀行と奇行の寄稿

どこか行ったり、誰かと会ったら更新していきます。ぼくの紀行録やだれか奇行してる人を記録しては記事を書いていきます。

『ファイト・クラブ』のことを言うな

映画をよく観ますか?

 

ぼくは中学と高校、映画漬けの生活を送っていました。おかげで高校時代は誰とも趣味が合わないような変なヤツって位置づけられていることが多かったです。見始めたきっかけは兄が映画にハマり、それに影響されて一緒に見始めたことでした。今では、兄よりも映画が好きで覚えているような大の映画好きになりました。

 

そんな僕が中学生のころ見て、長く影響を受けた映画が『ファイト・クラブ』です。なんでハマったのかは「映画が面白かった」ということが大前提ですが、あらすじとともに書いていこうかと思います。

 

f:id:bomb_bakudan:20181206233312j:image

 

あらすじ

 

主人公は僕と同じくらいイケてない人物です。モテなくて、趣味も活発なものでなくて家具集めと内向的なもの、そして不眠症でした。そんな彼のことを見て共感と自己嫌悪を同時に抱くような経験をしたことを覚えています。また、ぼくは彼と同じ感情を持っていました。「変化がほしい」というものです。

 

彼は変化を欲する心理描写は特にないんですが、映画の中で一瞬だけ憧れの男像が移りながら序盤が進んでいきます。気になる女性を呼び止められないとか、不眠症を「薬」で治そうとするなど、イケてないような場面で映ります。まるで、理想を思い描くように。

 

それから、彼はある男に出会います。タイラー・ダーデンという筋骨隆々でパワフルさに溢れた主人公とは対極なイケてるような人物です。彼とは偶然に飛行機で隣り合っただけだったのですが、受け取った名刺から電話して何度も会うようになります。

 

それから、彼と酔った末にじゃれ合うようなケンカをするのですが、何故か心地いいもので、会えばやるようになって、じゃじゃ馬も多くなり…

 

あらすじ終わり

 

といったようなことで、殴りあう『ファイト・クラブ』を結成していきます。後半からも面白くなっていきます。ただ、ぼくが魅入ったきっかけは序盤にあるように思っています。

 

世にはたくさんの主人公がイケていない作品がたくさんあると思います。例えば、『電車男』が代表的かと思います。『電車男』もイケてない主人公がひょんな出会いをきっかけに変わっていく物語ですので、共通点が多いかと思います。

 

しかし、ぼくは『ファイト・クラブ』に夢中で、今も大好きなのは解決方法が「暴力的」なことかもしれません。というのも、恋愛は1人ではできませんし、やろうと思って恋に落ちる人間はいません。しかし、暴力は1人でもしようと思えば爆竹に火をつけるでも、アリを踏みつぶすでも様々な方法があります。

 

主人公は「暴力」というものには距離をとるような振る舞いや生活を送っていました。内向的な趣味や睡眠薬をせがむというのは問題解決を1人で行おうとしているように見えました。その姿勢が僕と重なったような気がしました。

 

映画を観るという行為も話すとかで「活用」しない限りは孤独な趣味で、自己完結しがちです。僕は兄と話すことが多かったですが、兄には友達が多くて僕1人が詳しくなっていっていました。そうやって、「活用」せず内に溜め込んでいくところに主人公とリンクしてしまい、心をつかまれてしまったワケです。

 

さて、序盤しか話していませんが、ワケがあります。それはファイトが始まる中盤で、「『ファイト・クラブ』のことは言うな」というセリフがありますので、ココまで。